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バ ングラデシュ・会計税務支援 Bangladesh Accounting & Tax

バングラデシュで唯一、日本の公認会計士が常駐するコンサルティングファームです

バングラビジネスパートナーズは、バングラデシュで唯一、

日本の公認会計士が2名専属・常駐する会計コンサルティングファームでもあります。

バングラデシュへの進出を決められた後は、

会社設立から現地でのライセンス取得、

そして事業開始後の記帳代行、財務管理、会計決算、税務申告に至るまで

財務面のトータルサービスも承ります。

お気軽にご連絡ください

代表・岡崎 (あずさ監査法人出身)

マネージャー小林(あずさ監査法人出身)

1.バングラデシュでの会社設立

①     事業拠点の特徴

バングラデシュでの事業拠点の形態は、現地法人、支店、駐在事務所の3つに大きく分かれます。

進出形態による特徴は以下の通りになります。

【進出形態の特徴】

形態

法人

営業活動

海外送金

法人税課税対象

現地法人

内国法人

支店

外国法人

×

△(国内源泉所得のみ)

駐在事務所

外国法人

×

×

×(営業活動不可)

現地法人は、営業活動を行うことができ、海外送金も可能です。また、現地法人税の課税対象になります。原則、外資100%による設立が可能です。

支店は、営業活動は可能ですが、海外送金が不可能なため、利益獲得が難しい進出初期に採られる形態の1つです。法人税については、国内源泉所得のみ課税対象となります。

駐在事務所は、営業活動・海外送金が不可能なため、進出調査の段階で採られる形態の1つです。

②     現地法人の設立

(ア)  現地法人の種類

現地法人は無限責任会社、保証有限責任会社、株式有限責任会社の3つに分かれます。また、株式有限責任会社は非公開社と公開会社の2つに分かれます。

無限責任会社は、株主が会社債権者に対して、無限の責任を負う会社形態です。

保証有限責任会社は、株主が会社債権者に対して、定款で定めた額までの責任を負う会社形態です。

株式有限責任会社は、株主が会社債権者に対して、株式の引受価格を限度に責任を負う会社形態です。

株式有限責任会社のうち、株式譲渡の制限が定款に記載されている会社を非上場会社といい、株主は2名以上50名以下、取締役は2名以上必要になります。日本企業が進出する際に、最も多く採られる会社形態になります。

公開会社は、非公開会社以外の会社をいい、株主は7名以上、取締役は3人以上が必要になります。

【非公開株式会社と公開株式会社の比較】

項目

非公開会社

公開会社

株主の必要人数

2名以上50名以下

7名以上(上限なし)

取締役の必要人数

2名以上(上限なし)

3名以上(上限なし)

(イ)  非公開会社の設立

日本企業進出の際に最も多く採用される、株式有限責任会社で非公開会社の設立の手続きは以下の通りになります。

  1. 商号の登録

まず、商業登記所に商号の登録をします。商業登記所では、国内に同一商号が既に登録されていないかを確認します。手続費用として社名申請1件につき600タカ必要です。また、商業登記所への申請手続きは同局のウェブサイトからも可能です。

社名承認が受理された後に証明書が発行され、この証明書の有効期間の180日間内に次の会社の登記をする必要があります。

II.  会社の登記

商業登記所に以下の書類を提出し、会社の登記をしなければなりません。会社の登記が認められと、会社設立承認証が付与されます。

・申請用紙

・基本定款・附属定款

・社名承認証

・登記料1,200タカ

・Formⅰ(会社登記宣誓書)

・Formⅵ(登記事務所の現状及び変更に関する通知)

・Formⅸ(取締役の同意)

・Formⅹ(取締役に同意する人物一覧)

・FormⅫ(取締役、管理職、管理代行機関に関する詳細事項及び変更事項)

III.  投資庁(BOI)への登録

会社登記が認められると、投資庁(BOI)へ登録する必要があります。投資庁への登録には、以下の書類の提出が求められます。また、登録料は資本金に応じて、5,000タカから100,000タカ必要になります。

・申請用紙

・基本・附属定款

・会社設立承認証

・企業家、投資家の経歴書

・事業用地の使用権を証明する捺印証書(土地購入証書または賃借契約書)

・事業概要説明書(事業費が総額5,000万タカを超える場合)

・融資に関する書類(金融機関等から融資を受けている場合)

・合弁事業契約書(合弁会社の場合)

  1. 営業許可証の取得

次に、法人所在地の地方自治体に申請を行い、営業許可証を取得します。この営業許可証を取得することにより、営業を開始することができます。なお、営業許可証は、毎年更新が必要になります。

  1. 納税識別番号の取得

法人税支払いのために、国家歳入庁で納税識別番号を取得する必要があります。一度取得したら更新は不要です。

  1. 銀行口座の開設

バングラデシュには日系の銀行がないため、一般的には外資系商業銀行が利用されます。外貨建口座と現地通貨口座に2つを開く必要があります。

VII. 中央銀行の許可取得

銀行口座を開設すると、中央銀行の許可を取得しなければなりません。口座のある商業銀行を通じて申請を行います。毎年の更新が必要になります。

(ウ)  支店・駐在事務所の設立

バングラデシュで支店・駐在事務所を設立する場合、以下の書類を投資庁(BOI)に提出する必要があります。

・申請用紙

・本社の基本定款・附属定款

・登記簿謄本

・前年度の本社の監査済会計報告書

・本社取締役経歴書

・拠点設立の取締役会決議

・新拠点の組織図

・新拠点の事業内容

上記の書類は全て、本社所在国のバングラデシュ大使館、申請者の本国のバングラデシュ大使館、または本社所在国の商工会議所による認証が必要になります。また、日本語で作成されている書類については法定翻訳を行うか、翻訳者の宣言書に対する公証、公証に対する日本の法務局、外務省による承認印の手続きが必要になります。

2.バングラデシュの会計制度

バングラデシュの財務会計制度の基本的事項は会社法により規定されています。バングラデシュでは上場企業・非上場企業、大企業・中小企業問わず、すべての会社が会計監査人の監査を受けなければならず、バングラデシュ会計基準による財務諸表を作成しなければなりません。監査済みの財務諸表は、株主総会後30日以内での登記局へ提出が求められます。

①     バングラデシュ会計基準

バングラデシュ会計基準は、国際会計基準(IAS)及び国際財務報告基準(IFRS)を全面的に採用しており、2012年1月1日から適用を開始しています。2013年3月現在で、公表されているIFRSの内9号(「金融商品」)以外、IASについては29号(「超インフレ経済下における財務報告」)以外すべて採用しています。バングラデシュ会計基準は、商務省管轄のバングラデシュ勅許会計士協会(ICAB)により設定されています。

②     会社法の個別規定

(ア)  記帳言語

ベンガル語又は英語での記帳が認められています。

(イ)  記帳通貨

記帳通貨はバングラデシュタカのみ認められています。

(ウ)  会計期間

バングラデシュでの会計期間は15カ月以内の任意で会社で定めることができます。登記局の許可が下りれば、18カ月まで延長することが可能です。ただし、定時株主総会は1年に一度以上開催しなければなりません。

(エ)  期末日

バングラデシュでの法人税の課税年度は、原則7月1日から翌6月30日までとなっていますが、会社が任意で定めることができます。そのため、日本の親会社と合わせることが可能です。

(オ)  帳簿の保存期間

帳簿は12年間保存しなければなりません。

③     バングラデシュ監査基準

バングラデシュ監査基準は、ICABにより設定されており、国際監査基準へのコンバージェンスが進められています。ICABにより、監査人である勅許会計士の試験及び研鑽が行われています。

【まとめ】

バングラデシュ会計基準

IAS及びIFRSの全面採用

会計監査人による監査

すべての企業が対象

記帳言語

ベンガル語又は英語

記帳通貨

バングラデシュタカ

会計期間

15カ月以内の任意の期間

期末日

任意の日

帳簿の保存期間

12年

3.バングラデシュの税務制度

バングラデシュの税務制度の基本的事項は、1984年に制定された所得税法に規定されています。詳細な規定については、1984年に同じく制定された所得税規則や国家歳入庁による通達によって定められています。

バングラデシュの税金は、直接税と間接税の2つに大きく分けられます。直接税は、納税義務者と納税負担者が一致する税金で、法人所得税、個人所得税、贈与税が該当します。間接税は、納税義務者と納税負担者が一致しない税金で、付加価値税、一般関税が該当します。

①     法人所得税

(ア)  納税義務者

法人所得税の納税義務者は、バングラデシュ国内で事業を営む法人になります。バングラデシュ国内の法律によって設立された内国法人と、バングラデシュ国外の法律によって設立された外国法人との両方が課税対象になります。

(イ)  課税期間

法人所得税の課税期間は原則、7月から翌6月末の12カ月になりますが、税務署の許可を得た場合、任意の期末日を定めることができます。

(ウ)  税率

バングラデシュでは、上場企業に対しては27.5%、非上場企業に対しては37.5%の法人所得税が課されます。

【株式上場・非上場の税率】

区分

税率

上場企業

27.5%

非上場企業

37.5%

ただし、上場企業のうち、課税配当が20%を超える企業は24.5%、配当が10%を下回る企業は37.5%の税率が適用されます。

また特定業種の企業については、以下の税率が課されます。

【特定業種の税率】

区分

税率

携帯通信業(上場)

35%

携帯通信業(非上場)

45%

金融業(銀行・保険)

42.5%

投資銀行

37.5%

たばこ製造業(上場)

35%

たばこ製造業(非上場)

42.5%

(エ)  申告期限

すべての法人は、翌年の7月15日または、決算日から6カ月以内のいずれか遅い日までに、法人税を申告・納税しなければなりません。

②     個人所得税

(ア)  納税義務者

納税義務者は、「居住者」と「非居住者」に区分され、区分によって課税範囲が異なります。バングラデシュでは、以下のいずれかに該当する場合に居住者に区分されます。

・課税期間におけるバングラデシュでの累計滞在日数が183日以上

または

・課税期間におけるバングラデシュでの累計滞在日数が90日以上、かつ過去4年での累計滞在日数が365日以上

居住者と非居住者の課税範囲は以下の通りになります。

【居住者・非居住者の課税範囲】

区分

国内源泉所得

国外源泉所得

居住者

非居住者

×

日本の所得税法上では、「居住者」とは、国内に「住所」を有し、又は、現在まで引き続き1年以上「居所」を有する個人をいいます。そのため、日本に生活の本拠があり(日本で「居住者」に該当)、かつバングラデシュでの滞在日数が183日以上の場合(バングラデシュで「居住者」に該当)、日本とバングラデシュの双方で「居住者」と判定されるケースがあります。この場合、両国で二重に課税がなされますが、国外源泉所得分については、それぞれの国で外国税額控除による納税額の控除が受けられます。

(イ)課税年度

個人所得税の課税期間は、7月1日から翌6月30日になります。

(ウ)所得の種類

バングラデシュでの個人所得は、以下のような種類に分けられて計算されます。

・給与所得

・利子所得

・不動産所得

・農業所得

・キャピタルゲイン

・その他の所得

(エ)税率

バングラデシュでの個人所得税の税率は、①一般男性、②女性及び65歳以上の高齢者、③身体障害者、④非居住者の4つの区分に分けられ、それぞれの税率は以下のようになります。

【①一般男性である居住者の個人所得税率】

所得

税率

0~200,000タカ

免税

200,001~500,000タカ

10%

500,001~900,000タカ

15%

900,001~1,200,000タカ

20%

1,200,001~

25%

【②女性及び65歳以上の高齢者である居住者の個人所得税率】

所得

税率

0~225,000タカ

免税

225,001~525,000タカ

10%

525,001~925,000タカ

15%

925,001~1,225,000タカ

20%

1,225,001~

25%

【③身体障害者である居住者の個人所得税率】

年収

税率

0~275,000タカ

免税

275,001~575,000タカ

10%

575,001~975,000タカ

15%

975,001~1,275,000タカ

20%

1,275,001~

25%

【④居住者の個人所得税率】

年収

税率

収入額にかかわらず一律

25%

(オ)申告期限

納税義務者は、その年の9月30日までに当課税年度の所得税を申告しなければなりません。

③   付加価値税

付加価値税は、物品またはサービスの消費に対して課される税金です。日本の消費税との大きな違いは、税率が対象となる物品・サービスまたは課税事業者によって異なるという点です。

また、国外に輸出される物品または国外で提供されるサービスについては免税となります。

(ア)納税義務者

付加価値税は、最終消費者が負担をしますが、課税事業者が納付しなければなりません。原則、物品の販売・サービスの提供を行う事業者に納税義務がありますが、前年度の年間売上が200万タカ未満、かつ、所有設備が30万タカ未満の事業者は納税義務が免除されます。

(イ)非課税取引

以下の物品・サービスは、政策上の理由により付加価値税の非課税となります。

・食料品の販売または輸入

・医薬品の販売または輸入

・空き地の販売

・医療サービス

・教育サービス

など

(ウ)税率

付加価値税の税率は会社の規模によって異なります。前年度の年間売上が200万以上の事業者は15%、200万未満の事業者は4%の税率が課されます。

【VATの税率】

前年度の年間売上高

税率

200万タカ未満

4%

200万タカ以上

15%

④   関税

関税についても国家歳入庁により管轄されています。

基本的に、輸入事業者により提示されるドル建てのインボイス価格に課税されますが、一部の物品については、歳入庁が設定した価格により課税されます。また、歳入庁はすべての物品について目安となる価格を準備しており、インボイス価格が異常に低い場合には、歳入庁の準備価格に対して課税されることになります。

(ア)関税の種類

関税の種類は以下の通りになります。

・一般関税

・調整税

・補足税

・付加価値税

・前払所得税

・前払貿易付加価値税

(イ)税率

種類ごとの税率は以下の通りになります。なお、一般関税以外は特定の品目には課税されません。

  1. 一般関税

一般関税の税率は、設備機械、基礎原材料、半製品、製品によって分けられます。それぞれの税率は以下のようになります。また、一部の保護対象品目には150 ~4,000%の高関税率が適用されます。

【一般関税率】

項目

税率

設備機械

3%

基礎原材料

5%

半製品

12%

製品

25%

II.  調整税

調整税は一律5%に定められています。

III.補足税

補足税は20%~500%の範囲で定められており、保護対象品目が高税率となっています。

IV.  付加価値税

前項で述べた税率が原則として課されます。

  1. 前払所得税

前払所得税は一律5%に定められています。

VI.  前払貿易付加価値税

前払貿易付加価値税は一律4%に定められています。

(ウ)非課税取引

以下の品目については、政策的意図により関税が非課税となります。

・資本設備

・医薬品の原材料

・革製品

・民間発電設備

・視覚障害者及び身体障害者のための物資

・大使館及び国連による輸入品等

⑤     贈与税

バングラデシュ国内で、個人から財産を贈与された場合に、贈与税が課されます。贈与税は、贈与を受けたものが納税義務者になります。

ただし、親子、夫婦、兄弟姉妹へ贈与された場合や遺言により贈与された場合は、非課税になります。

税率は以下のようになります。

【贈与税率】

課税年度における贈与額合計

税率

0~1,000,000タカ

5%

1,000,001~2,000,000タカ

10%

2,000,001~3,000,000タカ

15%

3,000,001~

20%